サ付き、半数「利用者確保悩み」 <東京都社会福祉協議会調査>

2012年10月25日

サービス付き高齢者向け住宅運営の課題東京都社会福祉協議会は10月9日、都内のサービス付き高齢者向け住宅(以下・サ付き住宅)の運営実態調査の結果を発表した。それによると、半数以上が運営上の課題に「利用者の確保」を掲げており、サ付き住宅の入居が進まない現状が浮き彫りになった。

「今後も開設予定」3割 「消費者への認知、不十分」 入居促進のため家賃補助必要

この調査は、今年8月から9月にかけて、登録済みの都内のサ付き住宅のうち実際に運営が始まっている81ヵ所を対象に実施したもの。37ヵ所が回答した。

「サ付き住宅を運営する上での課題」では、「利用者の確保」が54.1%で最多。以下、「職員の確保」(43.2%)、「利用料金と費用の設定」(35.1%)、「介護・医療サービスとの連携」(27.0%)「運営資金の確保」(21.6%)と続いている。(グラフ参照)

このように、事業として採算を確保することに苦労する物件が多いためか、「今後、高齢者住宅を増やしていくか」との問いに対して「増やしていく予定」との回答は35.1%に留まり、事業者の開設意欲が低調な結果となった。

この結果について、東京都社会福祉協議会では「サ付き住宅は制度ができてまだ1年ということもあり、消費者の間でも十分に認知されていないことが原因ではないか」と分析しており、事業者だけではなく、自治体や社会福祉協議会なども消費者に向けたPR活動に力を入れていく必要性があるのでは、との見解を示した。

「今後、サ付き住宅が普及していく上で必要と感じていること」について、自由に回答してもらったところ「家賃補助制度」「利用者家族へのPR」「重度要介護者への対応」の3つが回答の多くを占めた。

特に家賃補助については「社会福祉法人が運営するサ付き住宅は、入居待機者の多い特養の代替施設として供給されているものが多く、低価格化に取り組んでいるが、限界がある。低所得者でも入居が可能になるような家賃補助の必要性を訴える意見が多く聞かれる」(東社協)という。

サービス内容十分に開示を

また、「入居者への支援で困難だと感じていること」では、「入居者への支援にどこまで関ったらよいか判断に悩む」が40.5%で最多。

この点について東社協では「サ付き住宅運営者の中には、特養や特定施殼など包括報酬方式のサービスを運営しているところも多くあるが、そこでの勤務経験のあるスタッフは、ケアブランに盛り込まれていないことでも入居者からの要望に応じるなど、どうしても過剰介護になる傾向が見られる」と分析する。

その上で、「思っていたのと受けられるサービスが違う」などといった入居後のトラブルを避けるためにも、提供するサービス、特に介護保険外サービスについては事業者が十分に情報開示を行うとともに、外付け方式での介護サービスについて、事業者・消費者双方が理解を深める必要があるとした。

東社協では、今回の調査結果を元に、サ付き性宅での生活をわかりやすく解説する冊子を今年度中を目処に作成する計画だ。また、こうした実態調査を今後も年に1回程度のペースで行っていく予定。

引用:高齢者住宅新聞 第231号

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