<東京都>来年度より1件あたり100万円をグループリビングに補助 〜中古住宅の流通促進〜

2012年2月18日

東京都は、戸建住宅やマンションを高齢者向けグループリビングに改修する際に工事費用の一部を補助する事業を来年度より開始する。

国土交通省の「高齢者等居住安定化推進事業」で、高齢者グループリビング整備事業が選定されたことはあるが、グループリビングに限定した補助事業は、全国でも初のケースだ。

「東京都住宅マスタープラン」(素案)に盛り込まれた、高齢者の住まいに関する主な施策(抜粋)

  1. 居室面積基準の緩和などにより、公的年金支給額のみで入居可能な料金水準とした「高齢者向けケア付き住宅(東京モデル1)」を2014年度までに6000戸整備(2010年度時点で供給数882戸)
  2. 医療・介護事業者と連携するサービス付き高齢者向け住宅の整備に対する助成の実施
  3. 空家を高齢者等に向けたグループリビングに改修する場合に、改修費用の一部を助成
  4. 公社住宅の建て替えや改修に合わせ、サービス付き高齢者向け住宅の整備を促進
  5. 高齢者の居住安定化に繋がる、終身建物賃貸借制度の普及促進
  6. (財)東京都防災・建築まちづくりセンターが行う「あんしん居住制度」について、従来の預かり金方式に加え月払い方式を導入することで、制度の普及促進を図る
  7. 地域での高齢者の相談受け付け窓口や、高齢者情報集約拠点となる「シルバー交番」の設置促進(2011年9月現在で25ヵ所)
  8. 高齢者が居住する住宅のバリアフリー化(2ヵ所以上の手すりの設置または段差のない屋内)率を2008年の40%から2020年には80%にまで引き上げ

都内空き住戸およそ75万戸

「現在、東京都内には約75万戸の空家があります。このうち約20万戸は、もともと自住用に建築・開発された住宅で、長期空家の状態が続いています。これをグループリビングとして活用することで、所得などの問題で有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などには入居出来ない層に、安心・安全な住まいを提供することが可能になると考えました」(東京都都市整備局 住宅政策推進部 計画整備担当課五嶋智洋課長)

ちなみに、20万戸のうち戸建住宅は約6万戸。そのうち約4万戸は建物に大きな損傷は無く、すぐにでも使用出来る状態だという。都では、今回の補助により、不動産事業者がこれらの物件を購入しグループリビングに転用して賃貸するなどして中古住宅の流通促進につながることも期待している。

補助額は1件当たり100万円ないし、改修工事費の3分の1のいずれか低い方。来年度予算として3000万円を申請する予定(注・他の補助事業と合算しての予算なので、全額グループリビング補助に使われる訳ではない)。

モデル事業として公募実施予定

現在、都では医療・介護サービスと連携したサービス付き高齢者向け住宅の事業を公募し、モデル事業として選定されたものに補助を行っている。グループリビングについても、これと同様に公募によりモデル事業を選定し、補助対象としていく考え。公募時期等は未定。

「また、どのような入居者層に向けたグループリビングを補助対象としていくか、という点についても、今後詳細を詰めていきます。高齢者を対象にしたものは確実でしょうが、高齢者と若い層の共同生活など、さまざまなグループリビングのあり方について可能性を探っていきたいと考えています。いずれにせよ、都営住宅など、公的住宅を活用しての高齢者対応では限界があります。民間事業者やNPO法人等の力を活用して、良質な高齢者の住まいを提供していきたいと考えています」(東京都)

都では、このグループリビング補助を含めた、今後の住宅施策についてのマスタープラン案を1月30日に公表した。詳細は上の表の通り。今月27日まで、この案に対する意見を広く受け付けている。

引用:高齢者住宅新聞 第206号

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